8/11/2012

夏休みの課題(ぞうり)

今日は夏休みにぞうりを作りに来た中学生を紹介しましょう。

彼のお母さんが私の純銀粘土クラスの生徒さんで、今日はお母さんのレッスンの時間に一緒に来て、作業するお母さんの隣でぞうり作りです。

材料は本人の希望でちょっと扱いが難しい古ジーンズを使っての挑戦です。
ジーンズ生地を含む伸縮しない織り生地は裁断した切り口がニット生地のように内側に自然に隠れず、切り口から糸くずがボロボロ出て来てしまうので、意図的に隠しながら編み込むか、無視してそのままにするかの二通り。私が作る場合は殆ど切り口を織り込んで隠すので、大変時間がかかり、最後の処理も4枚に折りたたんだ生地は厚く、取り扱いが大変なので、今回は織り込まずにほつれ出る糸もそのまま仕上げて行く事にしました。

ところが、彼がまず越えなければならなかったのがハサミで布を切る作業でした。布の裁ち方を指示して裁ちバサミを渡して見ていたら・・・切れな〜い!布がハサミの二枚の刃の間に挟まってしまって全然切りすすめないのです。っと思ったら、彼は左利きで使っているのは右利きの普通の裁ちバサミ。しまった!左利きの人には必ず自分のハサミを持って来てもらっているのに伝えるのを忘れてしまいました〜(><)
だけど、すかさず同じく左利きのお母さんが「右利きのハサミでも切れるから大丈夫です!」っと言って下さったけど、彼はやっぱり上手く切れないんです。そして決定的な事実が・・・。


日本では小学生の高学年時に男女共に家庭かの授業が必須になっているので、好き嫌いに関わらず全員が布を裁ち、針と糸で縫い物を経験することになっています。しかし、アメリカの小学校では家庭科の授業は選択科目なので、その時点で興味のない子はそのご裁縫事に触れる切っ掛けが無ければそのまま大人になり、一生針と糸に縁の無い人生を送る人もいるということです。実際に以前ぞうりを作りに来たアメリカ人の19歳の女の子は針と糸を使った事がなく、ウチで初めて縫い物をしたというわけです。でもその後の『魔女の宅急便』の主人公キキのコスプレの時に彼女の頭に付いている大きな赤いリボンを自作することに成功しったと教えてくれました。

そんなわけで、彼も家庭科を選択していないのでちゃんと布をハサミで切る経験がなかったので四苦八苦。
右手に持ち替えてみてもハサミの刃と布の角度が上手く合わず、布はむなしくハサミに挟まれるだけでなかなか切る作業が進まない悪戦苦闘状態を1時間以上続けてやっと必要量の布の切り出しを終えました。



布が挟まってしまわない様に私が押さえてますw



予想外の困難がありましたが、編み始めると最初を誰もが通る難関である“幅を出して維持する”ことに苦戦しながらも目が飛ぶ事も無く編み上げることができました。後半の鼻緒付けの作業はちょっと私がお手伝いしたけど限られた時間何に夏休みの制作課題を完成することができました。



先生監視のもと編み始めました!




仕上がる頃には余裕のカメラ目線!



予想外の困難がありましたが、編み始めると最初を誰もが通る難関である“幅を出して維持する”ことに苦戦しながらも目が飛ぶ事も無く編み上げることができました。後半の鼻緒付けの作業はちょっと私がお手伝いしけど限られた時間内に夏休みの制作自由課題(かな?)を完成することができました。




完成直後に写真を撮ってすぐさま彼自身のFacebookにエントリーすると、即レスで友達から「それ何?」「作ったの?」「すごい!」と反応も上々でご本人もご満悦で最後に完成したぞうりと一緒にクールに決めたポーズまで頂きました!!


ところが、これで終わりじゃないのです(^^

画像ではちょっと分かりにくいのですが、彼の首と腰から下がっているのは解体したジーンズのあまり布。
片付けながら余った解体されたジーンズをみて彼の創作意欲に火がついた〜。

首から下がっているのはサイドポケット。首もとにはジッパー・パーツを付けて開閉式になってます。腰には使わなかったボタンの付いたウエスト部分を使って、同じく残ったサイドポケットにハートに切り抜いた表地を貼付けたものを左に、そして反対側にはジーンズ本体で使用されている4枚の生地のうちの右表の部分を同じくウエスト生地に留めて前側に垂らしてウエスト飾りと首飾りを創作しました!


この時は私が作家先生のアシスタントとしてノリノリで作業♪


そして完成した作品がこちら!




作ったぞうりを履いて最後のポーズを決めてくれました。完成直後にお父さんのお迎えが来たので彼はこのまま車に乗り込んで、ぞうり作りの様子をパパとお兄ちゃんに沢山話して、話し終わったらコロっと寝てしまったそうです(´・∀・` )アラマァ   

それでもとっても楽しんでくれたとのことで、作ったぞうりは大切に彼の部屋に飾られているそうです。一人で黙々と作業を続けるお母さんそっちのけで、二人でお勧めアプリやアニメの話をしながらの作業は私も楽しかったです。長い時間おつかれさまでした!







ランキングに参加中!みなさんの応援がはげみです!!それぞれポチっとお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ニューヨーク情報へ   MITUKARE総合情報サイト集

1 件のコメント:

  1. アンナ先生本当にありがとうございました!この草履大切にします
    皓より

    返信削除