実は彼がこの一ヶ月前に地下鉄の階段で骨折する事故にあってしまい、現在は松葉杖の生活で、できるだけ外出を控えている状況です。彼の怪我の状態は日本だったら間違いなく一ヶ月以上は入院が必要と診断されるほどの複雑骨折。しかし、アメリカの場合は温存理由の入院は無いので,手術後あっと言う間に退院して、後は自宅療養となるわけです。
ニューヨークで結婚する場合、結婚許可証という書類を役所作り、その書類と共に指輪を用意して教会等で宣誓して式を上げることで法律的に成立します。日本の様に婚姻届を提出するだけではダメなのです。それも、婚姻許可証を製作してから24時間以上経たなければ式を上げてはならないというルールまであるのです。(ラスベガスのように同日でもoKの土地もあります)こういう理由で、これから結婚しようとするお二人にも式と指輪が必需品なのです!今の彼の状態ではお店に趣き、二人でゆっくり選べるようになるのはまだ数ヶ月先になってしまうし、二人で共に記念となる指輪を作るのも素敵な想い出になると言う訳で、製作にあたって出張製作を選んでいただきました。
製作は予め乾燥体としてご用意した平打リングを、ダイヤモンドヤスリやサンドペーパーでお好きな形に削って行く方法で行っていただきました。幅5mm、厚さ2.5mmの乾燥体はショックい弱く、無理な力が加わると折れてしまいます。一応、二組の予備を用意しましたが、やはり作業中にクラッシュするのは初めての人には衝撃的です。(いや、何度やってもヘコみます^^;)ましてや結婚指輪ともなるとやっぱり何事も無く無事に仕上がって欲しいと願うばかり。
二人ともとても全神経が手元に集中している様子が良くわかりますね〜。二人で同じ作業を同じ目的で並んで行う姿は、これまで何度か見させてもらっていますがいいものですね! っと思っていたら作業が7割程までんだ辺りで、それまで殆どしゃべらずに集中して作業していた彼が「Oh! Sh○t!! 」
やちゃいました〜。3つに割れてしまったリングを繋げる事は可能だけど、夜の作業だったのでしっかり乾燥させてゆっくり作業に戻ることは難しかったし、再び割れると一層ヘコむことは間違いないので、彼にはもう一度仕切り直して新しい乾燥体でリスタートしてもらいました。でも、コツを覚えたのか、2つ目はあっという間に仕上げることができて無事形成終了しました。そして、彼が2つのリングにお二人のイニシャルと今年の年号を刻んで作業は終了。
さて、ここから先は私のお仕事です。通常は焼成した後の研磨もご希望によりお楽しみ頂くのですが、今回はこちらで焼成から仕上げまでお預かりすることになりました。鏡面仕上げでピカピカにというご依頼でしたのできっちりやらせていただきました!
仕上がった後は彼のサイズチェックがその場でできず、しかもこれまでにファッションリングなども身につける習慣が無かった彼はリングの違和感を気にしていたので、サイズ調整はちょっと緊張した仕上げでしたが、お手元届いたリングのサイズは問題無く彼と彼女の指に納まり、気に入っていただけたとのことで安心しました!末永くお幸せに〜。
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